この夏の旅ではロンドンのナショナル・ギャラリーも訪れた。
2,300点以上の西欧絵画を入場無料で拝観できることに驚き、狐につままれたような気分で鑑賞する。2014年の夏から一般入場者の写真撮影が許可されることになったということで、恐縮しながら名画をバチリと撮影させてもらい、ギャラリーの懐の深さにさらに感激した。
その時に撮影した作品から15世紀フィレンツェ派のボッティチェリの代表的な神話画『ヴィーナスとマルス』を紹介したい。この作品では疲弊した軍神マルスが無防備に横たわり、
愛と美の象徴である女神ヴィーナスは憂いのある表情でそのマルスを見つめている。
美しい姿で具現化されているヴィーナスとマルス。ご存知の通り西洋占星術ではヴィーナスは金星、マルスは火星である。二つの惑星それぞれの代表的な象意をいうと、火星は~したいという欲望のもとに行動する攻撃的なエネルギーや女性にとっての理想の男性像を示し、一方金星は美しいものを愛で、人と関わる中で見出す価値や好みを表し、男性にとっての理想の女性像を示すといわれている。
二つの惑星のマーク♀(金星)♂(火星)である占星学上の象形文字が、現在の生物学上の男性・女性のシンボルマークとして使われるようになったということだ。
自分の出生ホロスコープ上、金星と火星は何の星座の何ハウスに位置しているか、そして、他の惑星とどんなアスペクトを結んでいるのか、もしくは結んでいないのか。美しいボッティチェリの作品から宇宙の惑星たちにに思いを馳せ、出生ホロスコープという舞台で自分のヴィーナスとマルスがどんな姿をしているのかイメージしてみると、自分という人間がまた違って見えてくるかもしれない。
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