こんにちは。
易者ジューキューバンです。
今回も周易・六十四卦について。
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二十九回目は、「坎為水(かんいすい)」。
単に「坎(かん)」、または「習坎(しゅうかん)」ともいいます。
記号は
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上下とも「坎」の純卦で、断易でいう六沖卦です。
「坎為水」は、またの名を「習坎」と言いましたが、「習」とは繰り返すという意味で、「坎」が二つ重なる形を表しています。
「習」がつくのは純卦のうち「坎為水」だけです。
なぜかというと、周易の原文に、「坎為水」だけ「習坎」と記してあるからです。
(他の理由は知りません。すみません)
周易には、「習坎、有孚。維心亨。行有尚」とあり、「しゅうかん、まことあり。これこころとおる。ゆけばとうとばるることあり」と読み下します。
意味は、
「習坎は心が誠実である。心の誠実さによって成就する。行動することによって尊敬されることさえある」
といった感じでしょうか。
周易ってひたすら、「誠実であれ、誠実であれ」って連呼してますよね。
もう、占いとか哲学書とか思想書というより、ここまで来ると宗教書みたいです。
以前「八卦」についてお話したときに、「坎」=「水」は困難や災いを意味すると言いました。
そして、困難が重なるということで、以前「水雷屯」でお話しした四大難卦(しだいなんか)の一つが、この「習坎」。
周易で占って「習坎」を得たら、内患外患、あるいは前途多難、はじめも途中も最後も全部キツい、みたいな感じです。
断易でも六沖卦ですから、占題や用神の強さにもよりますが、官職や結婚、進学などについてもあまり良いとは言えません。
犯罪、詐欺、もめ事、精神疾患など、困難が多い雰囲気を持っています。
ただ、悩みというのは頭で考えて「うーん、うーん」と苦しむことなので、学問や思想、宗教関係のことについては吉です。
悩みが多いとは、「よく考えられる賢さがある」、ということだからです。
「誠実さによって成就する」という原典の通り、今は受難の時期でも、必ず運が開ける時がやって来るので、まずは自分に誠実に日々を過ごすことを優先すると良いです。
実利や世間体ではなく、思想的なことに触れたり、何かを学んだり、研究して過ごすと充実して運が開けます。
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次回は「離為火」についてお話していきます。
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