2019年11月20日水曜日

周易・六十四卦について ②坤為地(こんいち)

こんにちは。


易者ジューキューバンです。


引き続き六十四卦を周易の視点から一つずつお話ししていきます。


(ってことは全部で64回あるってことですよね……長!)


※※※


二回目は、「坤為地(こんいち)」。


単に「坤(こん)」ともいいます。


記号は




上下とも、八卦の「坤」ですね。


これも「乾為天」と同じように、「純卦(じゅんか)」・「首卦(しゅか、くびか)」です。


「乾為天」とは対照的に、「地」「大地」を象徴しています。


すべて「陰」でできていて、従順さ、落ち着き、陰で支える力、産み育てる力などを表し、雌馬の落ち着いたさまに例えられます。


周易には、「元亨。利牝馬之貞。君子往攸。先迷後得主。利。西南得朋。東北喪朋。安貞吉」とあり、「おおいにとおる。ひんばのていによろし。くんしゆくところ、まずまよい、のちにしゅをえる。よろし。せいなんにともをえ、とうほくにともをうしなう。ただしきにやすんじればきちなり」と読み下します。


意味は、


「大いに実現する。雌馬のように落ち着いて誠実であるからこそよろしい。心正しい人が行動を起こすとき、人より先に行えば迷うが、人より後に行えばよりどころを見つけられる。よろしい。西南に行けば友を得られ、東北に行けば友を失う。誠実さを大切に心安らかにしていれば吉」


という感じです。(また、易の大家が激怒しそうな翻訳……)


西南で友を得て東北で友を失うなんて、いかにも占いっぽいですね。


昔は従順さというのが「徳」と考えられましたが、今の世の中ではあまり受け入れられない感覚かもしれません。


「従順」というと聞こえが悪いですが、「無理してリーダーシップを取らない」「無理して反抗しない」「落ち着いて行動する」という感覚で受け取っていただけたらと思います。


周易で占って「坤為地」を得たら、仕事や事業では、最前線での活躍というより、裏方や人を支えるポジションで力を発揮できるときです。


学業や試験は、地味にコツコツやると良い時期。


恋愛は、地味だけれど誠実な人、という感じです。


一見地味ですが、大地のように大きな力を持った卦。


もし、方位を占うのだとしたら、デート、結婚、旅行、和解は西南の方向で、訴訟、別れ話、離婚、葬儀は東北の方向で、という解釈もできます。


あるいは海抜が低いところほどデートや結婚、旅行、和解に向き、標高が高いところほど訴訟、別れ話、離婚、葬儀に向く、とも解釈できます。


ただ、方位などは思い当たるふしがない限り、それほど気にすることはありません。(もともと西南や東北へ行こうと迷っていた場合は参考にしても良いかもしれません)


※※※


次回は「水雷屯(すいらいちゅん)」についてお話していきます。

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