こんにちは。
易者ジューキューバンです。
今日は「八卦(はっけ・はっか)」のお話です。
まず、八卦という言葉をご存知でしょうか?
聞いたことありませんか、「当たるも八卦当たらぬも八卦」って。
占いの当てにならないことを蔑んでいう言葉ですけれど、その「八卦」です。
ここでは「八卦」は「易」の別名として使われているんです。
(というか「易者身の上知らず」にせよ「当たるも八卦当たらぬも八卦」にせよ、易者関連の慣用句にろくなもんはないですよね)
一般的には「はっけ」ですが、「はっか」という人もいます。
※※※
この八卦、本来はなにかというと、先日のブログ、易のキモ「陰」と「陽」でお話した、「陰」と「陽」つまり、「プラス」と「マイナス」を3個組み合わせて作った記号です。
易ではプラスを実線の「-」、マイナスを破線の「- -」で表し、それを3つ組み合わせると、8パターンになります。
そうです、8パターンあるから、「八卦」というんです!
その8パターンを記号にすると、こうなります。
① ☰
② ☱
③ ☲
④ ☳
⑤ ☴
⑥ ☵
⑦ ☶
⑧ ☷
この8パターンの記号には、それぞれ呼び名がついています。
① ☰ 乾(けん)
② ☱ 兌(だ)
③ ☲ 離(り)
④ ☳ 震(しん)
⑤ ☴ 巽(そん)
⑥ ☵ 坎(かん)
⑦ ☶ 艮(ごん)
⑧ ☷ 坤(こん)
「は?」
「なんのこっちゃ!?」
「めんどくさ。やーめた」
と、思いますよね。
ま、待ってください!
これに、もう一つだけ、自然界にあるものや現象などを当てはめていきます。
そうすると少しわかりやすくなるんです。
① ☰ 乾(けん):天(てん)天空のこと
② ☱ 兌(だ) :澤(たく)渓谷のこと
③ ☲ 離(り) :火(か)太陽や火のこと
④ ☳ 震(しん):雷(らい)雷のこと
⑤ ☴ 巽(そん):風(ふう)風のこと
⑥ ☵ 坎(かん):水(すい)水のこと
⑦ ☶ 艮(ごん):山(さん)山のこと
⑧ ☷ 坤(こん):地(ち)大地のこと
どうですか、少しはわかりやすくなりますよね?
(そうでもないか……)
※※※
この八卦は易の基本で、中国神話に出てくる伏羲(ふっき)という神さま(王さま?)がつくったといわれていますが、いつごろ成立したのかはわかっていません。
たぶん、いまから3000年以上は昔です。
易は、哲学や思想・宗教(儒教や道教など)はもちろんのこと、兵法、医学(鍼灸や漢方)、地理学、天文学など、中国の文明や文化にさまざまな影響を与えてきました。
なので、怪しい占いという側面だけではない、もっともっと奥深いものなんです。
この八卦をさらに上下に2つ組み合わせてつくられた8×8=64パターンを六十四卦といって、これがいわゆる思想書の「易経」に書かれています。
(岩波文庫さんからも出ているちゃんとした中国古典です)
六十四卦についてはまた改めて書きますが、八卦にはさらにおもしろい特徴があります!
それについては次回、お話していきますね。
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